シングル女性がマンションを買うなら、新築?それとも中古をリフォーム?物件選びの決め手は立地と管理状態

一人暮らし歴が17年目を迎えたシングル女性です。
私の一人暮らしの始まりは、大学入学や就職がきっかけではなく、「分譲マンションを買った」こと。

こんな理由で一人暮らしを始めるのもありなんですよ。

ゆくゆくは自分のおうちを持ってみたい方はもちろん、普通に一人暮らしをしてみたいという方にも参考になれば嬉しいです。

「自分のおうち」としてマンションを購入することを決意したら、次はいよいよ物件探し!
といきたいところですが、もうひとつ、しっかりと考えておきたいことがあります。

それが、新築か中古かという選択肢です。

当初の希望は「中古マンション購入」

Photo by Chris Barbalis on Unsplash

最初に私の意見を述べますと、結論は「新築でも中古でも、どちらでもいい」です。

意外でしょうか。ですが、本音です。

実は私、初めのうちは「中古マンション」ばかりを探していました。

「これだ!」という物件が見つかったら、すぐに入居できるのが望ましかったからです。
私が実家を出た後、両親が別の土地へ引っ越すためですね。

詳しくはこちらをどうぞ→シングル女性事務職が持ち家購入を決めた理由と、おうちに欲しい3つの設備

半分追い出された感じもしますが、そうでもしなければ、ずるずる実家にいつづけた可能性もありますので、結果よしということで。

もちろん、中古物件は新築に比べて、価格的にも手が届きやすいというのも大きな理由でした。
ローンを組まず、事前に用意できる資金だけで購入可能な価格帯の物件もあったくらいです。

住みたいエリアによって、物件の価格には大きな違いがあると思いますが、私の地元である「名古屋通勤圏」ですと、事務職OLでも手が届かないわけではないレベルです。

似たような条件ですと、むしろ賃貸物件のお家賃の方が高いということも多々ありました。
これで、ますます「やっぱり持ち家!」と決意を新たにしたわけです。

仲介会社に物件探しの協力を依頼し、物件に関する希望を具体化する

Photo by Chris Barbalis on Unsplash

物件探しを本格化するに当たっては、仲介会社Mさんにお世話になりました。

売主さんの物件を管理している各不動産屋さんとのやりとりを代行して下さり、物件の紹介や内覧のセッティング、売主さんへの質問から折り合わなかった場合のお断りまで、すべてをお任せすることができたのです。

この仲介会社さんへの謝礼は、売主さん側からまかなわれるということで、私の方からは業務に対するお支払いという形ではお出ししていません。

最終的には、Mさんを通じて新築物件の成約という形になりましたので、義理は果たしたつもりでいるのですが、本当に感謝しています。

順風満帆とはいかなかった私の物件探しに最後の最後まで付き合ってくださいました、担当のFさん、その節はありがとうございました。

さて、仲介をお願いするに当たり、希望する物件に関する条件をもう少し具体化しました。

私が「自分のおうち」に求めることは、重要なものから順に

  • 間取りは3LDK
  • 駐車場1台分の確保
  • 駅まで歩いて行けること(またはそれなりの運行本数があるバスが通っていること)
  • 居住階数は5階程度まで

でした。

私の持ち物は、およそ6割が本です。お気に入りの本を、本棚に納めるのが幸せです。
一室は書斎というか、図書室に充てるつもり満々ですので、間取りは譲れません

また、名古屋圏は基本的にクルマ移動の土地柄です。
私も通勤には車を利用していますので、駐車場はやはり必要
万が一の場合に備え、車が使えない場合の交通手段の確保もしっかりしておかねばなりません。

それから、いざという時に自力で階段を上り下りできる階層に居を構えるというのもこだわった点です。
エレベーターが使えない場合を想定したのはもちろんですが、知らない人と一緒に乗り合わせそうな時には、スルーして階段を使うことも必要だと思うからです。

仲介会社のMさんには、この条件を優先して物件の紹介をしていただきました。

補足※その他、個人的に非常に気になるところが、ゴミ置き場の掃除がどうなっているのか(入居者の当番制なのか。頻度はどの程度か)でした。
担当のFさんは、これも物件ごとに調べて教えてくださいました。

もし、仲介時の情報に掲載されていないけれども、すべての物件で共通して知りたい点があれば、意識しておくことをおすすめします。

平日の日中は働きながら、あちこちの物件の情報を探して、管理会社にアポを取って内覧の依頼をして、現地に行って… というのは、正直なところ、とてもしんどい作業です。
自分一人だったら、ここで挫けていた可能性もあります。

ですが、「実際に物件を見る」ことは、決して飛ばしてはいけないポイントだったんだな、と後になってからしみじみと思いました。

なぜなら、物件そのものだけでなく、立地、周辺環境のチェックが非常に重要ということに気づいたからです。

「家を買う」なら周辺環境にもこだわる

Photo by chuttersnap on Unsplash

肝心だと思っていた物件の「中」は、むしろどこも大差はありませんでした。
まだお住まい中のご家庭も多く、ひどく汚れたり傷んだりしてもいません。
採光の具合とお部屋のサイズ感がわかれば上々、といった感じでした。

また、「当時の中古物件」には宅配ロッカーや、浴室暖房乾燥機などの便利な設備機器は存在していませんでしたので、そういう意味でも差別化を感じにくかったと思います。

代わりに気にしたのは築年数です。
耐震基準のことも考えて、築15年程度までの物件を探すこととし、決めた後、どこまでリフォームをするか、という次元で考えていました。

ただ、何軒もの物件を見学していくうちに、次第に気になってきたのが「物件周辺の環境」でした。

  • 周囲に細い道しかない、街灯が少ない、駅まで遠い。
  • 大通りから一本奥に入った道に面していて、スピードを出して走る車が多い。
  • 日常の買い物ができるスーパーやドラッグストアが近所にない。
  • 敷地内に駐車場がなく、少し離れたところで別に契約する必要がある。

私がマイナスポイントだと感じたのは、こんな事柄です。

両親も私が紹介された物件(の周り)を見学に行ったらしく、

「外国人が多く居住する公営住宅が近くにある」
「4LDKは広すぎる」
「風通しの悪いところに生える植物があったからダメ。健康を害する」(母は植物オタク)

などと、何かと懸念を伝えてきました。

それはもう、私が物件を決めるのを邪魔しているのではないかとすら思ってしまうほどの否定っぷりです。

正直なところ、この両親のダメ出しにはかなり精神的ダメージを受けました。
どこもかしこも「反対」でしたから。
ですが、今になって考えると正しい指摘だったと思います。
周辺環境は、将来、いい方向へ変わるということは考えにくいからです。

高度成長期には、「田舎の土地を買っておいたら、いつの間にか近くに電車の駅ができて便利になった」ですとか、「ご近所の開発が進んでにぎやかな繁華街になった」ということもあったでしょう。

そんなことは、もうほぼありえません。
東京や大阪の都心部、名古屋なら名古屋駅付近の再開発なら、多少は考えられますが、地方都市にまで波及する可能性はなし。

下手をすると、車以外の唯一の公共交通手段であるバス路線も、赤字のため廃止などということになるでしょう。実際、見学した物件の中に、そういうケースがありました。

「持ち家」を選択するからには、将来的なことも考えて、周辺環境のリスクを最低限度に減らす必要があります。

賃貸物件なら、何はともあれ引っ越すことが可能です。
けれども、「持ち家」だと簡単にはいきませんから。(不可能ではありませんが)
安易に妥協してはいけません

逆に言えば、周辺環境が申し分のない場所ならば、中古物件は貴重な住まいになりうるということです。

簡単な例ですと、駅の近くの物件です。
名古屋圏でいうなら「名鉄特急の停まる駅」(主要駅)徒歩3分の新築物件分譲開始! ということはほぼありえませんね。

もうそんな土地は空いていません。既にマンションが建っているからです。
駅近くの物件に住みたければ、自動的に「中古マンション」を選択することになります。

ですが、よほど築年数が古い、前居住者が退去前に住戸をひどく損壊させた(自己破産で競売にかけられた物件で、こういう例を聞き及びました)という極端なことがなければ、リフォームして快適に暮らすことは可能です。

リフォームする箇所は主に水回りが多いと思いますが、壁紙を張り替えたり、和室をフローリングにしたり、手を加えられる箇所はたくさんあります。

最近では、マンション内でも間取りそのものから変えられるそうですし、中古物件の方が、かえって「自分の理想のおうち」ができるかもしれません。

気にしたいもう一つのポイントは、物件の「管理形態」

Photo by Daniel von Appen on Unsplash

さて、物件の周辺環境と同じように、チェックしておきたいポイントがもう一つあります。

それが、物件の管理形態です。

物件の間取りを紹介しているチラシなどには、住所や設備機器と共にきちんと記してあります。
たとえば、「管理形態:巡回」、「日勤」といった具合です。

これは、建物内部の「共有部分」、玄関ホールやエレベーター、駐輪場などの清掃やメンテナンスをどのように行うかを明らかにしたものです。

賃貸物件の場合ですと、管理形態は「巡回」がほとんど。
多くの場合は、物件内のゴミ置き場の清掃や、廊下や階段の蛍光灯交換などを行うために、スタッフさんが定期的に訪れてくれます。

「日勤」は、管理人さんが毎朝「出勤」(お休みの日もあります)してくれて、夕方まで管理・清掃業務を行います。
つまり、「巡回」よりもレベルの高い建物の保全が期待できるということです。

ごくまれに、管理形態が「常駐」という物件を見かけることがありますが、さすがに一般的ではないため、私も実情がわかりません。

物件の管理形態については、おすすめは管理人さんが「日勤」の物件一択です。

その理由は、物件の保全状態に関わるから。
日頃から建物のメンテナンスをすることや、駐輪場を整然と保っておくことは重要なのです。

メンテナンスで建物の寿命を少しでも延ばすという理由のほか、きちんと管理されたマンションは「物件の評価」が上がるからです。
「いい物件」であれば、もし住み替えをする必要が生じた場合に、売却や賃貸に出すのが容易になります。
分譲マンションを購入するのなら、そんな先々のことまで考えておきたいものです。

とは言え、管理形態が「日勤」のマンションは、住戸数の多い大規模物件や、グレードの高いマンションのことが多いので、なかなか巡り合わないかもしれません。
もし見つけたらラッキーです。周辺環境とあわせて、しっかりチェックしてみてくださいね。

「巡回」タイプのマンションの場合は、駐輪場やごみ置き場が整然と保たれているかどうかをチェックするのが一番わかりやすいと思います。
居住者向けの掲示板の内容や、集合ポストの状態も参考になりますよ。

もし気になったら、どんな「管理」をしているのか、頻度はどうかなど不動産会社や仲介会社の担当さんに聞いてみましょう。

中古物件の場合、管理の実情がわかるという点では、新築マンションよりも優れているとも言えそうです。

中古マンションにも新築物件に負けない魅力あり

Photo by Vladimir Kudinov on Unsplash

今回は、私が中古マンションの購入を検討した時の経験から、

  • 新築と中古、購入するならどちらがいい?
  • 物件選びの決め手は?

についてまとめました。

個人的な考えですが、「中古マンション」も充分に「素敵なおうち」になりえます
物件の購入金額が抑えられる分、大胆にリフォームするのもいい選択肢です。

もし可能なら、自分の代わりに物件の情報を探してくれたり、売主さんとの間に入ってくれたりする仲介業者さんの力を借りられると心強いです。

また、物件の見学は非常に重要ですので、面倒がらずに必ず内覧させてもらってください。
見学するときは、「居住空間」だけでなく、階段や玄関ホール、植栽など、物件の「公共部分」もチェックしましょう。

そして、物件の周りがどんな状況なのかをしっかり観察してください。
車通りが激しすぎないか、逆に人気がなさすぎたりしないか。
病院やお店はあるか、駅までどのくらいかかるのか。

どんな周辺環境が大事なのかは、人それぞれです。
物件自体の希望はもちろんですが、周辺の環境についても前もってイメージを固めておくと、よりよい物件選びができるようになりますよ。




コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です