盛り付けるだけで食卓をおしゃれな雰囲気に演出できるカッティングボード。
まな板としても利用できるので、一石二鳥なアイテムです。
そんなカッティングボードですが、見た目だけで選んでしまうのはちょっと損。
使用される木材には色々な種類があるので、その特徴を理解した上で購入するのが間違いないですよ。
そこで今回は、カッティングボードのすべてを徹底解説!
- まな板との違い
- 木材の特徴と選び方
- 基本的な洗い方と傷がついた時の対処法
- 大きさや形別におすすめのアイテム
についてまとめました。
一生ものの1枚を手に入れるためのヒントを詰め込んだので、必ずあなたにピッタリなものが見つけられるようになります。
目次
買う前に知っておきたい、カッティングボードの基礎
まな板とカッティングボードの違い
食材を切るのにも、盛り付けするのにも使えるカッティングボード。
使うだけで食卓が引き締まって見える、便利なおしゃれアイテムですよね。
まな板を英語に訳すとカッティングボードになるわけですが、実はこの2つは少し性質が異なるものなのです。
日本ではまな板の上で包丁を使い食材を「トントン」と切ります。
しかし欧米では硬いパンをカッティングボードにのせ、ギザギザのブレッドナイフで「ザクザク」と切るということが日常的にあるわけです。
この使い方の違いによって、
- まな板は包丁を傷めない木材を選んで作られる
- カッティングボードはギザギザのナイフを使っても傷がつかない硬い木材で作られる
という違いがあります。
素材選びのヒント
日本では盛り付けに使われることの多いカッティングボード。
木目の美しさや木肌の色など見た目も大切ですが、まな板としても利用したいなら木の硬さや手入れのしやすさも重要になってきます。
以下ではお好みのカッティングボードが選べるよう、木材の色や耐久性についてまとめました。
アカシア
北米が原産のアカシア。
丈夫、シロアリに強い、といった理由からフローリングなど建材として使用される機会の多い木材です。
- 非常に硬く、重みがある
- 衝撃や曲げに強い
- 腐りにくい
- 焦げ茶いろで色の濃淡がはっきりしている
丈夫で傷がつきにくく、腐敗しにくいということからカッティングボードをはじめサラダボウルやプレートなど食器の材料としてよく使われています。
色合いも濃淡がはっきりしていて美しく、人気のある素材。
流通量が多く価格も割とお安いので購入しやすいのが魅力の1つでもあります。
ひのき
特徴的な香りが人気のヒノキ。
浴槽の材料として利用されるほど、水に対して強さがある木材です。
- 油分を含むため耐水・抗菌性がある
- 柔らかな光沢感と特有の香りが人気
- 色は淡い黄白色
刃のあたりが良く抗菌作用があるため、まな板の材料としてよく使われています。カッティングボードらしい形の製品は店頭ではなかなか見かけることはありませんが、楽天などの通販サイトでは少量取り扱いがあります。
白っぽく程よい光沢感があって、香りもいいヒノキのカッティングボード。
お料理を盛り付けるだけで食卓が上品な雰囲気に包まれます。
オリーブウッド
ヨーロッパをはじめ、世界中で実やオイルが食されるオリーブ。
食用として生産しているのはヨーロッパの地中海沿岸の地域ですが、アフリカでは木材として生産されています。
- 硬く、油分を多く含むため耐性がある
- 乳白色に濃い茶の木目が美しい
- やや高価な木材なので価格が高め
やや高価ではありますが、硬く耐久性があるためカッティングボードをはじめスプーンやお皿などキッチングッズとして広く利用されています。
明るい木肌に焦げ茶色の木目が特徴的。
お料理を盛り付けると一気におしゃれ度が増しますよ。
イチョウ
水はけが良いという特徴から、日本では昔からまな板の材料としてよく利用されています。
- やや硬めですが弾力性があり包丁のあたりが良い
- 油分が多く水はけが良い
- 木肌はやや黄色みがかった白色
使いはじめは銀杏の香りがすることがありますが、使っていくうちに消えていきます。
どうしても気になる場合は重曹を振りかけてこすり洗いすると、匂いが和らぎますよ。
少し高価な素材なので、値段は高くなってしまいますが、水はけがよく抗菌性もある素材。
カッティングボードとしてもまな板としても長く使いたいという方に向いています。
チーク
マホガニー、ウォールナットと並ぶ世界3大銘木のひとつ。
船や住宅、家具などの材料に使われるほど耐久性に優れ、年月を経ることで色が変化していく美しさもあり人気の木材です。
- 材質は硬め
- 油分が豊富で耐水性があり、表面を加工しなくても摩擦に強い
- はじめは黄色味がかった茶色。年を経るごとに焦げ茶色に変化していく
海水に浸かる船舶の材料として利用されるほどに耐久性があるので長く利用することが可能です。
また長く使うほどに変化していく色を楽しむこともできます。
カッティングボードのお手入れや保管方法は?
ここが基本です。カッティングボードの洗い方
カッティングボードやまな板の洗い方は以下の通りです。
- 水かぬるま湯でサッと洗う
- 洗剤は使わず、タワシで木目に沿ってこする
- 水分をよく拭き取る
- 風通しの良い場所で陰干しする
木製のまな板やカッティングボードは水分を吸ってしまうので、洗剤は使用せずに洗います。
スポンジではなくタワシを使うことで、溝に入ってしまった汚れもかき出すことができるため、水だけでも十分に汚れを落とすことができます。
どうしても気になるという場合は、塩を振りかけてこすることで小さな結晶が汚れを落とすのに一役買ってくれますよ。
木自体に小菌作用があるので、基本は「清潔に洗って、よく干す」。
これだけで十分。
そして湿気の溜まっていない場所で保管してくださいね。
カッティングボードで生の肉や魚を切った場合は特に、お湯で洗わないよう注意してください。
熱いお湯を使うとタンパク質が固まってしまい、汚れを落とすことが難しくなります。
水で汚れを十分に落とした後、消毒のために熱湯をかけるのは大丈夫ですが、それも毎回行う必要はありませんよ。
黒ずみや傷ついたときはどうする?気になるお手入れ方法
長く使ううちに、黒ずみや傷といったトラブルが起こるでしょう。
そんな時は少し手をかけてあげれば、カッティングボードを復活させることができます。
まず表面が黒ずんできた場合や包丁による細かな傷が気になる場合は、表面を紙やすりで少し削ってあげましょう。
濡らしたふきんでしっかりと木くずを拭き取り、乾かします。
その後薄くオリーブオイルを全体に塗ってもう一度乾かせば、お手入れ完了です。
次に、床に落としてしまった場合などでヘコミができてしまったときの対処法です。
100%ではありませんが、アイロンで修復できる可能性があります。
Yシャツなどに使う、あのアイロンですよ。
その方法はとても簡単。
- 濡らして硬く絞ったタオルをヘコミの上に敷く
- 上からアイロンを数秒間あてます。
たったこれだけ!
木が水分を吸収して膨らむためヘコミが目立たなくなる、という仕組みなんだそうです。
この方法で直すことができるのはヘコミであり、欠け(削れ)てしまった場合は修復することができません。
形も素材も色々。おすすめカッティングボード
ミニサイズのカッティングボード
15×9センチと両手のひらに収まるくらいの小さなカッティングボード。
素材はチークで、表面はオリーブオイルで仕上げられています。
飲み物のコースター代わりに、ちょっとしたお菓子の盛り付けに、活躍してくれそうなアイテムです。
キッチンで調味料の置き場として使っても良さそうですね。
23.5×15センチのコロッとしたそら豆型のカッティングボードは純国産。
国産のイチョウの一枚板を使用し、ひとつひとつを手作りしています。
刃当たりが良いので包丁に優しく、ちょっと何か切りたいときのまな板としても活躍してくれますよ。
厚さが2センチとしっかりしてるのでスタンドがなくても自立してくれます。
キッチンの片隅にちょこんとお座りする姿に、ほっこりしてしまいそうです。
パンやチーズの盛り付けに、ミドルサイズのカッティングボード
ラウンデッドSという製品名ですが、サイズは25×16.5センチ。
パンやチーズ、パウンドケーキなどを盛り付けるのにピッタリなミドルサイズのアイテムです。
木目の美しいチークを使用しているので何を盛り付けてもテーブルの上が引き締まって見えます。
盛り付けに使うのもカットに使うのも、ちょうどいいサイズで使いやすい、オールラウンダーな存在です。
アカシアを植物オイルで仕上げた一枚。
サイズは23.5×20.5と、上で紹介したチークのものに比べると正方形に近い形に取っ手をつけたタイプです(取っ手はプラス8センチ程度)。
カッティングボードは天然の木を加工して作るため、商品ページで見たイメージと異なる木目のものが届いてしまうことがあります。
しかしこちらのアイテムは、それぞれ番号が振られており
- 全体が赤みがかった薄い茶色のもの
- 焦げ茶色のもの
- 焦げ茶と白地のツートーンのもの
といったように選択して購入できるようになっているため実物とイメージのズレが生じにくいように販売されています。
思った通りのものが欲しい、という方はぜひ見てみてくださいね。
オードブルに最適。大きめサイズのカッティングボード
直径27センチの丸に切り出した板の表面をノミで削ったアイテム。
チークの色合いと手作業で掘り出された表面の雰囲気が特徴的です。
肉料理やサラダ、大きめのピザものせることができます。
でこぼことした見た目なので一見、この上でパンやお料理を切るのは無理にも見えますが、裏は平ら。
盛り付けだけの時はでこぼこの面を、ピザなどカットして使いたいときは平らな面を、とリバーシブルな使い方ができます。
バースデーケーキを置いてまわりにチョコペンでメッセージを書く、という演出をしてみると素敵ではないでしょうか。
木目が独特なオリーブウッドのカッティングボード。
こちらは1点ずつイタリアの職人によって作られたものから選んで購入することができます。
サイズは小さいもので17×41センチ、大きいものだと32×40センチという幅広い品揃え。
樹皮やくぼみの部分も削らず残ったままというものもあるので、誰かと被ることのない自分だけのカッティングボードを手に入れることができます。
オリーブウッドは少々高価なので他の木を使用したものに比べるとお値段が高め。
しかしその存在感はオリーブにしか出せないものがあります。
豪快にパスタやサラダを乗せるだけでかっこよくすることができるので、テーブルコーディネート初心者から上級者までおすすめのアイテムです。
40×15センチのロングサイズのカッティングボード。
持ち手を含めるとプラス10センチで全長50センチとなり、かなりの大きさになります。
この長さを生かしてバゲットを盛り付けたり、数種類のチーズにクラッカーを添えたりするのがおすすめの使い方です。
横長なので自然と配置が決まり、バランスを深く考えずともおしゃれさを出すことができるのが魅力のアイテムです。
お好みで木材も
- ハードメープル(白)
- ブラックチェリー(明るい茶)
- ブラックウォールナット(焦げ茶)
の3種類から選ぶことができるのも嬉しい点。
ホームパーティの主役にいかがでしょうか。
人も木も、性格がある
いかがでしたか?
木の特徴を知ることで、見た目だけではないカッティングボードの選び方がお分かり頂けたかと思います。
最後にもう一度、簡単におさらいです。
- シックな色合いで丈夫なアカシア。価格も手頃で他の食器ともお揃いで揃えやすいのが魅力。
- 淡い白地で落ち着く香りがするヒノキ。日本の食卓に馴染みやすいので食事が和食のときの盛り付けにも活躍してくれます。
- 個性豊かなオリーブウッドはまさに食卓の主役。豊富な油分と硬さを誇り、長く使うことができます。
- 水はけがよく抗菌性のあるイチョウは、まな板と盛り付け2通りの役割をしっかりとこなしてくれます。
- 年月を経るごとに色が変化していくチークは、一緒に過ごした歳月を感じられるアルバムのような存在。お手入れするのが楽しくなる素材です。
木も人もそれぞれに個性があります。
自分のライフスタイルにあうパートナーを見つけられるといいですね。
丁寧に接してあげることで、一生のお付き合いをすることができますよ。
投稿者プロフィール
- 毎日ドタバタしている1児の母。
100均も好きだけど、良いものを長く使いたい派。
今気になることは資産運用。
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