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「オキシ漬け」なる言葉をご存じでしょうか。
なんでも、「漬けるだけ」で「なんでもきれいにしてしまう」お掃除方法だそうです。
これは面白そう! と興味津々で調べてみることにしました。
使うのは酸素系漂白剤の「オキシクリーン」。
粉末の漂白剤です。
「オキシクリーン」だけではなく、「粉ワイドハイターEX」のような粉末の酸素系漂白剤は同様にして使えます。
ですが、酸素系の漂白剤、しかも粉末タイプって、今までわりとマイナーな存在だったイメージがありますね。
漂白剤と聞いてすぐに連想するのは、「ハイター」などの塩素系漂白剤ですし、店頭で見かけるのも塩素系の商品が多いように感じます。
今回は、脚光を浴び始めた酸素系漂白剤の使い方をご紹介します。
目次
ズバリ、「オキシ漬け」のやり方は?
基本となるやり方は次の通りです。
1.40℃~60℃のお湯を用意する
2.「オキシクリーン」を入れ、よくかき混ぜる
3.オキシクリーンを溶かした液に、きれいにしたいものを20分以上漬ける
4.洗い流す際に軽くこする
実際のところは、「漬けおき」だけではなく、「軽くこすり洗いをする」ことが必要です。
オキシクリーンや、粉末ワイドハイターなどの酸素系漂白剤は、「漬けおきをすることで汚れを取れやすくしてくれる」もので、漬けおき「だけ」では本当の効果は得られません。
ここは、是非覚えておきたいところですね。
漬けおきだけで済むわけじゃなくてがっかり…?
ですが、軽くこすり洗いをするだけで頑固な汚れが簡単に落ちるというのは魅力的です。
「オキシ漬け」はどんな汚れに有効なの?
オキシ漬けですっきり落とせる代表的な汚れは…
- キッチンの油汚れ
- 食器についた茶渋
- 水回りのぬめり
- 手垢
- 水垢
- タバコのヤニ汚れ
- 網戸やサッシの黒ずみ
- トイレの尿石
- 泥汚れ
- 食べこぼしの跡
- 血液のシミ
- 草の汁の跡
- 汗の黄ばみ
特に、油汚れや皮脂、血液などのタンパク質の汚れに高い効果を発揮してくれます。
個人的には、布ナプキンの使用後に重宝しています。
こういう汚れって、なかなかスッキリ落ちないことが多いんですよね。
でも、しっかり落とさないと、次に使うのがためらわれますし。
また、洗濯のほかにも、キッチンからトイレ、網戸まで色々なところで使うこともできますので、一つ持っておくと便利です。
「オキシ漬け」は、汚れのほかに、
- 衣類の生乾き臭
- 加齢臭
- 汗臭
- 生ゴミのニオイ
- タバコのニオイ
といった嫌なニオイを軽減してくれる効果もアリ。
嫌なニオイがついてしまって取れない衣類は、諦める前に一度オキシ漬けを試してみましょう。
「オキシ漬け」ができないものは?
酸素系漂白剤の使用に適さない素材もたくさんあります。
使用前には、必ず確認してくださいね。
NGな素材は…
- ウール製品
- 麻製品
- 漆器
- 畳
- シルク、皮革など、水洗いできない素材
- ペルシャ製カーペット
- 宝石、金属などのアクセサリー
- アルミ、特殊コーティングされた金属製品
- 大理石
- 天然の着色料が使用されたもの
こういったものには使わないでください。
ペルシャ製カーペットには羊毛(ウール)が使われているので、使用は避けましょう。
逆に、化学繊維素材のカーペットやラグにシミができてしまった、などという場合は「オキシ液」をぞうきんに浸して拭くことでシミ取りをすることができます。
オキシ液で拭いた後は、水拭きで仕上げます。
アルミ素材の鍋は、オキシ液を漬けると黒ずんでしまいます。
そして、一度変色してしまったら元には戻りませんので要注意。
ガスコンロの五徳や、換気扇のシロッコファンも、コーティング加工が剥がれる可能性があるため、不安な場合は別の方法でお掃除をする方が無難です。
「オキシ漬け」の洗濯をする時のコツ
オキシ液を作り、衣類を1~3時間漬けおきをしてから、そのまま洗濯機に入れて普通に洗濯をします。
効果をしっかり発揮させるために、オキシ液は必ず40℃~60℃のお湯で作りましょう。
ちなみに、スニーカーなどの泥汚れもオキシ漬けできれいになります。
さらに効果アップ:シャツの襟元の黄ばみ汚れ
オキシ漬けの前に、煮洗いをすると汚れがさらに緩んで落ちやすくなります。
鍋にシャツを入れ、5~10分を目安に煮沸。
お湯が40℃~60℃に冷めたらオキシクリーンを入れて1時間ほど漬けおきします。
アルミの鍋を使うと変色してしまいますので、ほうろうのお鍋を使うといいですね。
貝ボタンなど、ボタンの素材によっては煮沸にも漂白剤にも弱いものがありますので、煮洗いしてもいいものかどうか、事前に確認してください。
さらに効果アップ:食べこぼしの汚れ
トマトソースなど、しつこい食べ物汚れには中性洗剤を加えるとさらに汚れ落ちがよくなります。
洗濯用洗剤だけでなく、台所用の洗剤でも大丈夫。
汚れ部分に少し付けてから、オキシ漬けにします。
1~3時間漬けおいて、そのまま洗濯機で洗いましょう。
ただし、アンモニアを含む製品、還元系漂白剤、塩素系漂白剤とは混ぜないこと!
体に有害な塩素ガスが発生する恐れがあるためです。
お風呂掃除で「オキシ漬け」をするコツ
「オキシ漬け」を一番簡単に試してみることができるのは、お風呂掃除かもしれません。
すぐにお湯を用意できますし、浴槽を使って漬けおきをすることができますから。
その上、皮脂も石けん汚れもぬめりも、一度にきれいになります。
浴槽にお湯を張り、オキシクリーンや粉ワイドハイターを溶かして風呂桶やイス、シャワーヘッドやお風呂のフタなどをまとめて漬けこむだけでOK。
20分以上放置したら、漬けおきしたものを軽くこすって汚れを落とします。
あとはシャワーで洗い流しましょう。
より一層効果を高めたい場合は
- 一晩漬けこむ
- お湯が冷めたら追い炊きをする
- 保温シートやビニールシートをのせて保温効果を高める
などを試して下さい。
また、一番おすすめしたいのが浴槽の床を「オキシ漬け」すること。
お風呂の床って、意外にこすっても落ちない汚れが付いていたりするんですよね。
排水口や溝のぬめりも気になりますし。
「オキシ漬け」で、これらの汚れを一度にきれいにしましょう。
手順は次の通りです。
1.排水口の蓋をビニール袋で包んだり、お湯を入れて口をしばったビニール袋をいくつか排水口に詰めて栓をします。
2.床全体が浸る程度のオキシ溶液を流します。
オキシ液は温度が高い方がよく働きますので、もし液が少ないようなら水ではなくお湯を足して下さい。
3.最低20分以上、1~6時間を目安に放置します。
夜につけおきをして、次の日に掃除に掛かってもOK。
4.溶液を流してスポンジなどで床をこすり、シャワーで洗い流して終了です。
さらに、大きな布ものの漬けおきもお風呂でできます。
カーテンやシーツなど、洗うものを浴槽に入れて30分~1時間程度「オキシ漬け」にするだけ。
あとは普通に洗濯するだけで、いつもよりずっとスッキリです。
汗や加齢臭がついてしまったシーツや、結露が原因で出てしまったカーテンのカビ臭などの対策にどうぞ。
キッチンで「オキシ漬け」をするコツ
キッチンも「オキシ漬け」に適した場所です。
浴槽の代わりに、シンクにオキシ液を張ってつけおきをすればいいだけです。
ここでひとつ試してみたいのが、シンクの中に一度になんでも入れてしまわないこと。
ビニール袋にオキシ液を入れたものをいくつか作り、調理器具なら調理器具、マグカップなどの食器、五徳、三角コーナーなど汚れの種類別に入れていきます。
コンビニで売っているおでんのようなイメージですね。
それらを、オキシ液を張ったシンクに漬けて1時間ほど放置、あとで洗い流すという手順は同じです。
袋に入りきらない大きなものは、シンクに張った液に直接漬ければいいでしょう。
油汚れや三角コーナーなどと食器を一緒に漬けこむのは抵抗がありますし、かといって何度もオキシ漬けをするのも時間がかかる… そんな時にぴったりの方法です。
また、もうひとつオキシ漬けにしたいのが、油汚れと焦げ付きの気になる「IHコンロ」。
オキシ液を含ませたペーパータオルを密着させ、上からラップをかけて水分の蒸発を防ぎます。
しばらく置いてから、水拭きをすれば手軽にきれいになります。
壁や天井のニオイ対策にもオキシクリーン
厳密には「オキシ漬け」ではありませんが、知っておくと役に立つかもしれないのが、オキシクリーンの「消臭効果」です。
もやもやっと漂う生活臭や、魚や肉を焼いたニオイが気になっているならやってみましょう。
方法は、オキシ液を付けたペーパータオルをフロアモップに取り付けて、壁や天井を拭くだけです。
ペーパータオルは厚みのあるものをどうぞ。
マイクロファイバークロスでも大丈夫です。
拭き終わったら、必ず水拭きをして仕上げてください。
「漬けるだけ」に比べたら、ハードルは少し高いですが、やってみるだけの価値はあります。
オキシクリーンってどこで買えるの?
ところで、そもそもオキシクリーンってあまり見た記憶がない… という人も多いのではないでしょうか。
私もそうでした。
オキシクリーンはアメリカ製の酸素系漂白剤で、コストコやAmazonで販売されています。
私はコストコには行ったことがありませんし、日用品はAmazonで選んだことがないので存在を知らなかったんですね。
お値段は2.2㎏で約2800円。
好奇心で試してみるには少し勇気がいる感じもします。
けれども、オキシクリーンの日本版なるものがドラッグストアに並び始めたんだとか。
こちらは500ℊで530円ほど。
塩素系漂白剤の詰替えと比べたら、少し割高かもしれませんね。
さて、アメリカ版と日本版の大きな違いは、界面活性剤が配合されているかいないのかです。
日本版には界面活性剤が配合されていません。
オキシクリーンと同じ粉末の酸素系漂白剤「ワイドハイターEX」には、界面活性剤と酵素が入っています。
ここで、酸素系漂白剤が汚れを落とす仕組みを挙げますと、
40~60℃のお湯に入れると活性酸素を発生させる
→活性酸素の泡が汚れを浮かび上がらせ、落としやすくする
という流れです。
界面活性剤には、泡立ちをよくするという働きがあるため、補助剤として配合されているのです。
とはいえ、汚れ落としのパワーに大きな違いが出てくるわけではないようです。
それよりも、適温のオキシ液を作る方が大事ですね。
お好みで、もしくはご近所で手に入る方を使えばいいでしょう。
厳密に言えば「漬けるだけ」ではないけれど
「オキシ漬け」は完全にほったらかしでOKというお掃除方法ではありませんでした。
「漬けおきした後、軽くこする」、「水で流す」ことが必須です。
また、40~60℃の適温のお湯で液を作るなど、少し意識しなければいけないところもあります。
ですが、普段のお掃除やお洗濯で落ちにくい汚れやシミが落ちやすくなるというメリットはとても大きいと思います。
オキシクリーンだけでなく、粉末タイプの酸素系漂白剤なら同じ手順で使えますので、一度試してみる価値はあるでしょう。
個人的には、いつもゴシゴシこすっているのに、あまりきれいになった感じがしないお風呂の床を漬けおきしたいです。
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おうちを居心地よくするのが大好きなシングル。
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