一人暮らしでも、いつの間にか部屋は雑然としてしまいます。
家族がいれば尚更でしょう。
ですが、きれいに片付いたおうちで過ごしたいと思う気持ちはありますよね。
普通、「お片付け」というと時間がかかるイメージではないでしょうか?
あちこちに出しっぱなしになっているものをしまって、要らないものを捨てて、でもまだ何だかスッキリしない。
私にとってはそんな感じです。
そこで、「時間と手間を掛けずにお片付けができる方法」を日頃から模索し、雑誌などで情報を収集しています。
今回は『ESSE』9月号の「片づけを簡単にするには〝やること〟よりも〝絶対にやらないこと〟を決めるのが重要」というアイディアを参考にしつつ考えてみます。
目次
「これはやらない」と決めるべし
『死んでも床にモノを置かない。』の著者、整理収納コンサルタントの須藤昌子さんによると、片付けるためにすることが多いと、面倒になって長続きしないとのこと。
また、自分だけならできても家族に協力してもらうのは難しいという点もあります。
対して「やらないこと」を守るのは比較的簡単ですし、手間が省けることになるため、シンプルに片付けができるようになるというわけです。
これは私にも心当たりがあります。
「図書室」として使っていた洋室には「食べ物・飲み物を持ち込まない」というマイルールを定めていました。
こうすると、余計なゴミも出ませんし、飲み物をこぼすなどのアクシデントもなく、お掃除も簡単です。
実際に公共図書館では飲食禁止ですから、自宅で再現しても変なことではありませんよね。
こういう小さなルールを決めて、守っていくのが正解のようです。
それでは、どんなことを「やらない」と決めればいいのでしょうか。
「やらないこと」リスト
- 死んでも床にモノは置かない
- 疲れる収納はしない
- 収納は「全部使おう」としない
- 思い出はため込まない
- ジャンルで分けない
- 収納用品は統一しない
- 「こうするべき」にとらわれない
- ひとつの場所にあれこれしまわない
- ミニマリストは目指さない
- 出しっぱなしを日常にしない
- 24時間以上放置しない
- おしゃれなラベルは使わない
- 棚板はむやみに増やさない
- 「もったいない」と思う服は残さない
- 戻せない理由をそのままにしない
- 大きい方を選ばない
- しまいたいもので収納を考えない
- アルバムには収めない
紹介されていたのは以上でした。
並べてみると、結構たくさんありますね。
ただ、まずは自分にできるところからやってみて、自分のおうちに合うかどうか、続けて行けそうかを検証してみるといいと思います。
「死んでも床にモノを置かない」

Photo by Alexandra Gorn on Unsplash
須藤さん著書のタイトルにもなっているこのルール、結構インパクトがありますね。
実はこのルール、「床にはモノを置いていない」から大丈夫…ではなく、「置きっぱなしのモノ」があるかないかというのが肝心なのです。
ソファーの上に脱いだパーカーを、キッチンカウンターの上に後から読もうと思っているダイレクトメールを置いてしまったきり… という状態は、厳密に言えばこのルールに抵触してしまうわけです。
私のことですよ。
床に、つまり本来モノを置くべき場所ではないところにモノをじか置きすると、置きっぱなしのモノがどんどん増えていきます。
それが当たり前になると片付ける気が起きにくくなりますし、いざ片付けようとすると時間がかかってしまうのです。
この状況を変えるには、モノの本来の収納場所とは別に、一時置き場を用意するのが有効です。
クローゼットの中にしまうべきバッグを、シューズボックスの一角に置いておく。
すぐには洗濯しない衣類なら、洗面所にかごを置いてその中に入れておくようにする。

これだけで、散らかりの程度はぐんと低くなります。
実は、私も効果を実感している一人です。
私は普段使いのバッグは中身を抜いてポールハンガーにかけています。
中身、つまりお財布やカード入れはキャビネットの上に置いたかごに入れるようにしています。
これを帰宅後、そのままソファに置いてしまうと、他のものも置きっぱなしになりがち。
買ってきたけれどもすぐには使わない趣味のキャラクターグッズなんかが溜まってしまいます。

こんな感じ。8月の終わりに買ったサンリオグッズ。中身は来年のカレンダーとダイアリー
散らかりを防ぐために、一時置き場を設けることはとてもおすすめ。
また、たとえば、家族一人に対してかごひとつ、という形にすると、ますます散らかりにくくなると思います。
かごがいっぱいになったらモノ本来の位置に片づけるようにすればなお良しですね。
この「使う人ごとに分類する」に関連するのが
ジャンルで分けない
です。
スキンケア用品やヘアケア剤、バスグッズは、使う人が決まっていることが多いもの。
いっそ、ジャンル別ではなく人別に管理するというのは、理に適っていますよね。
また、家族つながりで
家族が続けられないやり方はしない
も覚えておきましょう。
人によって、やりやすい片付け方は違います。
私の父はかなり大雑把なタイプなので、片付けの仕方もアバウト。むしろ放置。常に母をイライラさせています。
放っておけばいいのに、と長年横目で見ていましたので、このルールにも非常に共感できます。
最低ラインができていればそれでOKですよね。
私だって、いつも完璧に片付けをすることはできませんし。
子どもに片づけを教える場合も、まずはかごやボックスに入れるだけから始めましょう。
種類別に、とか元の箱に入れて、というのはレベルが高すぎて挫折の素です。
収納用品は統一しない
しまうものに合わせた収納用品を選ぶのが先決で、ケースを統一することにこだわるのはナンセンス。
モノの大きさや、使う頻度によって収納用品を選びましょうということですね。
子ども用の小さなポケットティッシュは、粘土ケースの方がぴったり入る、とか毎日使うマスクのようなものはすぐ取り出せるようあえてフタがないケースに入れる、という例が提示されていました。

でも何というか、やっぱり見た目に美しく統一されている方が片付いてる感はありますよね。
せめて、色を揃えるのがマストでしょうか。
と、なると「白」もしくは「黒」ということになりますが、少し面白みがないですね。
色を白にしてシールやテープでデコるかな…
シールの種類で、中身がわかることになりますし。
このつながりで、
おしゃれなラベルは使わない
を見てみます。
ラベルを使うのは「中に何が入っているか見えない収納」の場合です。
「何が入っているかわかる」ことが目的なので、特に子どもが使うものは年齢に合わせて平仮名やイラスト、写真のラベルをはるのが大事です。
一人暮らしの場合には、自分だけがわかればいいのでシールで充分ですよね。
なんだったらラベルを貼る必要もありません。
「この棚のここにあるのはコレ」と把握できればそれで良しです。
もし、気分が上がるお気に入りのキャラクターのシールや、おしゃれなアンティーク風のステッカーなどがあればぜひ使ってください。

紙もののコレクターなので、ステッカーもたくさん持っています
24時間以上放置しない
これは少し厳しいルールですね。
想定されているのはポスティングのチラシや学校のプリント、年金や保険のお知らせなどの紙類です。
ダイレクトメールなら、読まずに即捨てることもできますが、あとで必要になりそうなものや重要な書類は判断に困ります。
こういう場合は、「新しいものが届いたら古いものを捨てる」のが一番。
学校関係の書類も、種類別に分けて、一番新しいものだけを残します。

年金のお知らせなどは重要書類のストッカーに入れている場合も多いと思いますので、なるべく早くそちらへ移すことですね。その際、昨年度のものは処分します。
光熱費のお知らせ(領収書)も、保存しておく必要がなければ、家計簿につけた後、即捨てる。
興味のあるイベントのお知らせはスケジュール帳にメモ、またはスマホで写真を撮って捨てる。
と、受け取ったら即ワンアクション、そして処分という癖がつくと簡単にルールが守れます。
ため込んでしまうと、それだけメモや分類の数が増えるので、それこそ24時間以内に処理するようにするのが正解ですね。
一日単位ならそれほどたくさんの紙類が来ることもないはずですから。
これは私も心掛けたいと思います。
と、いうか、好きでついため込んでしまうマンションのチラシや、デリバリーフードのメニューをそれぞれまとめておくための何かが必要な気がしてきました。
いまは単にクリアファイルにつっこんであるだけなので、あまり良くはないですね。
また、モノを放置しないという点で
出しっぱなしを日常にしない
も関連します。
具体的には浴室やトイレで使用する掃除グッズです。
浴室の掃除グッズは、油断するとカビが発生してしまうなど片付けに困ることが多いもの。
対策としては、壁に吊るす、換気をしっかりする、そして浴室以外のところにしまうということになります。
須藤さんは、掃除後、お道具が乾いたら洗面台の下にしまうようにされているそうですが、これは私にはハードルが高いなぁ…
ところで、出しっぱなしにしないという点では、私も一つ心掛けていることがあります。
炊飯器です。
炊飯器は使ったら必ずしまっているので、その分、キッチンのスペースは空いています。
週末にまとめてごはんを炊いて、平日には基本的に使わないということも大きいと思いますが、それだけでもだいぶ違うと思いますよ。汚れもつきにくいですし。
掃除グッズやキッチン家電に限らず、使わない状態があるモノに関しては、これはしまっておけないかと考えてみるのもいいですね。
戻せない理由をそのままにしない
モノを使う場所は、決まっていることが多いです。
そこから外れたところに収納場所があると、一気に散らかり率が上がります。
たとえば私の場合だと、ダイニングテーブルで書きものをして、使ったボールペンと印鑑を図書室の机の引き出しに片付ける…これだけのことが、案外できないものなんです。
それならば、キッチンカウンター下やリビングの収納部に、筆記具や印鑑を入れる収納ケースやペンケースをひとつ置いてみませんか。
放置することは、ほとんどなくなると思います。
これと関連するのが、
ミニマリストは目指さない
です。
ごく限られた所有物を大事にして暮らすミニマリストの生き方は尊敬しますが、そもそもモノを愛する私には実現ができません。
ハサミはライティングデスクの引出しにも、リビングのペン立てにも入っていますし、その上、洗面所にも置いてあります。
以前は寝室にも図書室にもありましたので、ほとんど各部屋にひとつという感じでしたが、それぞれちゃんと使っていました。
一人暮らしでハサミが5本。
とんでもないことですか?
でも、どれも実際に使っているわけで、きちんと片付いてもいます。
つまり、私にとっては、それが必要な量です。
モノを少なくすれば散らかりにくくなるのは確かです。
が、それで生じる不便を我慢するのはノーサンキュー。
快適に暮らすためには、「ちょうどいい量を持つ」ことが重要なのです。
そして、それらをきちんと戻せる状態にすることです。
大きい方を選ばない

Photo by Daniil Silantev on Unsplash
『ESSE』では「大きい家具を選ばない」という意味でこの表現がされていました。
限られた床面積のなかで生活空間を広げるために、小さめの家具をチョイスして場所を節約しましょう、ということですね。
引出し付きの大きなテレビ台を、タワー型のテレビスタンドに変更したところ、以前よりもコンパクトになり、採光面も改善されたという実例が紹介されていました。
個人的には賛同しかねますかね~。
私の趣味のひとつがゲーム。
それも、小学生の頃から延々と続けているので、ソフトもハードも大量です。
いまだに「ファミコン」もありますよ。
生産終了前に、「スーパーファミコン」と一緒に新しく購入したという代物です。
引っ越しに当たってかなり処分はしましたが、まだ思いきれないものがたくさん残っています。
さらに、根がアニメ系のオタクなので、DVDもかなり持っています。
こちらも処分できるものはしましたが、どうしてもできないものはあります。
たとえ、相当長い間見ていない、とか、買うだけ買って見たことはない、とか、そういう残念というにも程がある状況でも、です。
こういう場合、やっぱりテレビ台に引き出しがあって、そこに入れておけるというのは大きいんですよね。
たとえば、突然「ニルスのふしぎな旅」が見たくなったとして、「あれ~!?DVDどこにしまったっけ!?」とイライラするのはイヤです。
ですから、この辺りは収納スペースと趣味との兼ね合いで考えればいいと思います。
いくら大きめと思われる収納スペースを用意しても、コレクターにとってはすぐに埋まってしまうでしょう。
逆に、収納スペースを少し大きくする代りに、コレクションはここに入る分だけにする、という堅い誓いを立てる方がマシかもしれません。
一人暮らしのオタクにとって、その誓いを守ることは難しいわけですが…なぜなら、おうち全体がコレクションケースみたいなものですからね、えぇ。
ただ、「家具」でなく「日用品」に関しては「大きいものは選ばない」が正解です。
一人暮らしなら特にです。
たとえば詰替え用のハンドソープやビッグサイズのハンドクリーム。
大容量のものが割安なのは確かです。
が、それを使い切る期間のことを考えると損ですよ。
最後の方になると、すっかり香りも飛んでしまっていますし、他に気になる商品を見つけてもなかなか買い替えることができません。
「大きいもの、大容量のもの」は、劣化する前に確実に消費できるモノだけにするのがおすすめです。
これと関係してくるのが
しまいたいもので収納を考えない
です。
「これをしまいたいから、こういう収納方法にしよう」ではなく、「この収納スペースに入るだけのものを持とう」という考え方が大事だということです。
重要な考え方ですね。
ちなみに、私も以前は気になる本や雑誌はすべて購入して図書室に入れていましたが、引っ越しして1LDKに暮らすようになってからはそうもいきません。
代わりに、図書館と電子書籍を利用しています。
今回読んだ『ESSE』も電子版です。
思い出はため込まない
デジカメやスマホで写真を撮りやすくなりましたので、思い出のモノは最後に写真に収めてからお別れするという方法が取りやすくなりました。
子どもの絵や工作類、大好きだったぬいぐるみなどは、写真に残しておくことでいつでも思い出を引き寄せることができます。
(写真を)アルバムには収めない

という選択肢もありますが、そこはむしろプリントすらしなくてもいいと考えることもあるでしょう。
逆に、高品位のプリントサービスを利用してフォトブックを作成することもできます。
そこは人それぞれですね。
ただ、手違いやアクシデントで写真のデータを消失してしまうと悲劇です。
クラウド上に上げておく、定期的にバックアップしておく、CD-ROMに焼いておくなどの保険はかけておきましょう。
「もったいない」と思う服は残さない
というルールもここに関連づけてみましょう。
誰しもやってしまいがちなのが、「まだ着られるから」とか、「高かったから」という理由で手放すのが惜しい服をしまいこんでしまうこと。
私にもありますよ。
しかも、冬の重衣料ばかりなので、クローゼットのスペースをふさいで仕方がないんです。
手放すときは、写真を撮って思い出に残しておこうと思ってはいるのですが…
一番の大物は、超ロング丈のフェイクファーコート。
ボリューミーで、45ℓのゴミ袋にはとても入らないわ…どうしよう。
と、それは置いておくとしても、「お気に入りだったけれどもう着ない服」「しばらく着なかった服」は思い切って写真を撮ってから手放しましょう。
「こうするべき」にとらわれない
最終的に行き着く先は、ここのような気がします。
お片付けや収納は、半分オーダーメイドのようなものです。
基本の形はあっても、それでうまくいくかどうかはそれぞれの考え方やライフスタイルで変わってきます。
自分で試行錯誤しながら、日々ブラッシュアップしていかなければなりません。
モノをためこみすぎない、収納する場所にきちんと戻すという大原則をきっちりと守りつつ、ランドセルはリビングに出しっぱなしにしていてもOKとする、とか、ハサミを家のあちこちにしまっておいてもいい、など、自分や家族の暮らしやすいようにルールを改正していきましょう。
ある程度アバウトでいいんです。
自分が何をどれくらい持っているか、どこに保管してあるかを把握しているだけでも充分ですよ。
その上で、「余計なモノをウチに入れない」ができれば、お片付けはラクになります。
「やらないことリスト」を参考に、お片付けをラクにしましょう
以上が、お片付けをラクにするための「やらないことリスト」の詳細でした。
簡単に実行できそうなものもあれば、少し努力が必要なこともありますね。
まずは、自分にできそうなことから始めてみませんか?
お片付けは「したいなぁ」と思っているだけではできません。
少しでも、自分の手を動かすのが肝心です。
そして、やってみた結果、うまくいきそうならそれを続けつつ、また新しいことを取り入れてみる。
ちょっと自分には合わないな、と感じるようなら別の方法を試してみましょう。
- 出しっぱなしを日常にしない
- 戻せない理由をそのままにしない
のふたつができるようになると、かなり変化が出てくると思います。
私はもう少しモノを減らして、「24時間以上放置しない」にチャレンジしてみます。
投稿者プロフィール
- 当ブログ代表。
おうちを居心地よくするのが大好きなシングル。
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